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エントランス演出

企業のオフィスにおけるエントランスの役割と進化

企業オフィスのエントランス(受付エリア)は、来訪者が最初に接する場所であり、その企業の「顔」となる重要な空間です。従来は受付カウンターやソファ、パンフレットラックなどが設置されたシンプルな空間でしたが、現在では企業ブランディングや働き方改革、来訪者体験(CX: Customer Experience)向上の観点から、空間演出が高度化・多様化しています。 エントランスは、単なる通過点ではなく、以下のような役割を果たすようになっています。
  • 企業ブランドの世界観の表現
  • 来訪者とのインタラクティブなコミュニケーションの場
  • 社員の士気向上や一体感を醸成する環境
  • 最先端技術やサステナビリティ姿勢のアピール

こうした観点から、最新のエントランス演出には以下のような手法が活用されています。


1. デジタルサイネージとインタラクティブディスプレイの導入

最新のエントランスでは、大型のLEDディスプレイやデジタルサイネージが中心的な役割を果たしています。これにより、以下のようなコンテンツ演出が可能です。
  • 動的に企業のビジョンや活動紹介を表示
  • 来訪者名や企業ロゴを表示し、歓迎の意を示す
  • 天気や株価、業界ニュースなどのリアルタイム情報を配信
  • タッチパネルによる案内・受付の自動化

事例①:三井不動産株式会社 関西支社様 - アストロサーブ株式会社

エントランスに大型ディスプレイを設置し、様々な取り組みをビジュアルで紹介。

事例②: FPTジャパンホールディングス様 新オフィス空間演出 | パナソニック映像株式会社 | Panasonic

プロジェクションマッピング技術も活用され、立体感のある空間演出がなされています。

2. AIと顔認証を活用したスマート受付

非接触・効率化が求められる時代背景から、AIと顔認証技術を活用したスマート受付システムの導入が進んでいます。これにより、来訪者の事前登録・受付・入館までをシームレスに行うことができます。
  • 事前にメールで送られたQRコードや顔認証で自動受付
  • 受付端末で訪問先担当者に通知が自動送信
  • 社員はスマートウォッチやアプリで来訪者をリアルタイム確認
  • セキュリティ強化と入退館履歴の自動記録

このようなシステムは、受付担当の人員コスト削減と、来訪者の快適な体験を両立します。

事例:【事例ナシ、イメージ画像】

   

3. ブランドストーリーテリングと空間演出の融合

エントランスは、企業のアイデンティティやストーリーを伝える舞台にもなっています。建築・インテリア設計において、ブランドコンセプトを空間全体に落とし込む事例が増えています。
  • 素材や照明で「サステナブル」や「革新性」を表現
  • 自社プロダクトや技術の展示(ミニショールーム化)
  • ヒストリーウォールによる沿革の可視化
  • 地元産木材や自然素材による地域との連携アピール

事例:清水建設名古屋支店オフィス|日経ニューオフィス賞|一般社団法人ニューオフィス推進協会

Toyota Technical Center Shimoyama 車両開発棟・来客棟|日経ニューオフィス賞|一般社団法人ニューオフィス推進協会


4. サステナビリティとバイオフィリックデザインの採用

企業の環境意識を示す手段として、バイオフィリックデザイン(自然との共生を意識した設計)もエントランス空間に取り入れられています。
  • 観葉植物の配置、壁面緑化
  • 太陽光の活用やLEDによる省エネ照明
  • リサイクル素材やFSC認証木材の使用
  • 空気清浄・加湿機能を備えた空間設計

これにより、訪問者に「環境に配慮している企業」という印象を与えると同時に、社員にも心理的なリラックス効果を与え、ウェルビーイングの向上にも貢献します。

事例:エア・ウォーターの森イノベーションハブ|日経ニューオフィス賞|一般社団法人ニューオフィス推進協会


5. アート・インスタレーションによる印象的な体験

現代アートやインスタレーションをエントランスに設置する企業も増えており、来訪者に強いインパクトを与える演出方法として注目されています。
  • デジタルアートによる没入型体験
  • 季節やイベントごとに変化するインスタレーション
  • 地域アーティストとのコラボによる展示
  • 社員が参加する「共創型アートプロジェクト」

事例: Earnestグループ様 新オフィス空間演出 | パナソニック映像株式会社 | Panasonic


6. 香り・音・照明による五感へのアプローチ

空間デザインは視覚に限らず、**五感すべてに訴える「マルチセンサリー演出」**が進んでいます。特に注目されているのが「香り」と「音」です。
  • ブランドを象徴するアロマの導入(香りのブランディング)
  • BGMでリラックス効果を演出(オリジナル音源の採用)
  • LED照明の色温度を時間帯によって調整
  • センサー連動型で人の動きに反応する演出

このような要素は、「無意識に感じる快適さ」を来訪者に与え、企業への好印象や記憶の定着にも寄与します。

事例:メニコン シアターAoiビル |日経ニューオフィス賞|一般社団法人ニューオフィス推進協会


まとめ:エントランスは企業価値の発信拠点へ

かつて「受付」としての役割だけだったエントランスは、いまや企業のブランディング、テクノロジーのショーケース、来訪者の体験価値を創出する重要拠点へと進化しています。 今後のトレンドとしては、以下のキーワードが挙げられます:
  • AI・IoTと連携したインテリジェント空間
  • サステナビリティとウェルビーイングの統合
  • エンターテイメント性を加えた空間体験
  • ハイブリッドワーク時代に即した柔軟な利用性

企業は、エントランスを単なる「入口」ではなく、「コミュニケーション・ブランド・テクノロジーの結節点」として再設計することで、訪問者にも社員にもポジティブな印象と価値を提供できるようになります。


ご希望があれば、音響と映像を駆使した様々な演出方法のご提案もできます。お気軽にお知らせください。

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